夕と闇

本と旅と日々の暮らし。あわいに消えていくものたちの記憶。しんしんと降り積もる。

2015-05-01から1ヶ月間の記事一覧

『手紙魔まみ、夏の引っ越し(ウサギ連れ)』 穂村弘

これも、穂村弘の歌集。 読むのは、何回目か。 妹のゆゆはあの夏まみのなかで法として君臨していたさ 可能性。すべての恋は恋の死へ一直線に墜ちていくこと ハロー 夜。ハロー 静かな霜柱。ハロー カップヌードルの海老たち。 ラケットで蝶を打ったの、手応…

『シンジケート』 穂村弘

穂村弘の歌集です。短歌の本。 読むのは、たぶん二度目かな。 ハーブティーにハーブ煮えつつ春の夜の嘘つきはどらえもんのはじまり 終バスにふたりは眠る紫の<降りますランプ>に取り囲まれて 積乱と呼ばれし雲よ 錆色のくさり離してブランコに立つ そして…

『百日紅』 杉浦日向子

『百日紅』映画化記念?ということで知人にいくつか杉浦日向子の漫画を借りた、そのうちのひとつ。 ずばり、『百日紅』。 江戸時代、葛飾北斎の生きた時代。 江戸の町での人々の暮らしぶりが垣間見える。 北斎の娘のお栄が良いね。芯がしっかりしていて、で…

『コントロールゲーム』 郷里悟

幻冬舎のキャラクターノベル、という位置づけらしい。 ライトノベル(硬め)って思っておけば良いかも。萌えを前面に押し出したりはしていない。 タイトルと、あらすじが、中身と合ってない。 天才と称される人がいっぱい出てくるけど、そんなに天才っぽくな…

2015年5月15日の所感。

久しぶりに近況でも。 とりあえず元気です。 ゴールデンウィーク明けで丸5日間会社行って疲れたけど、事件のショックからはほぼ立ち直った感じで、むしろ前より元気になった気がするぐらい。 不思議だね。 なんだろう、事件の前から仕事のことでかなりのスト…

『黒猫と侯爵の従者』 佑羽栞

たまに、少女漫画を読みたくなる。 花ゆめ派です。 もう本誌買ってないけど。 本屋さんでジャケ(帯含む)買いだったわけですが、ストーリーがしっかりしていて面白かった。 一巻できれいにまとまってる。続きがありそうな気配もしつつ。 この作者の人、わた…

『東のエデン』 杉浦日向子

『百日紅』映画化記念(?)ということで、杉浦日向子の漫画をいくつかまとめてお借りした。 <a href="http://mantan-web.jp/2015/05/08/20150508dog00m200030000c.html" data-mce-href="http://mantan-web.jp/2015/05/08/20150508dog00m200030000c.html">注目映画紹介:「百日紅~Miss HOKUSAI~」葛飾北斎と娘による創作と風変わりな日々 - MANTANWEB(まんたんウェブ)</a>mantan-web.jp そのうちの一冊、『東のエデン』…

『忘却のレーテ』 法条遥

突っ込み始めるといろいろあるけど、でも面白かった。 閉鎖空間で毎日記憶をリセットされる。 主人公はその実験に参加する前からすでに精神にある歪みを抱えていて、その主人公の視点で話が進むので(形式的には三人称だけど)、読み手も結構調子狂わされる…

『車掌』 穂村弘・寺田克也

近場の古本市でゲットした本。 いちおう、絵本、みたいな感じ。対象は大人だと思う。小さい子ども向け、という感じではない。 5つのショートストーリーに、挿絵(激しい感じ!)がついてる。 穂村弘は結構好きで、短歌とか、エッセイとか、短歌指南書みたい…

『嘘みたいな本当の話』 内田樹・高橋源一郎 選

普通の人に実話を応募してもらって、良さそうなものをピックアップした本。 1000字以内というしばりがあるので、どれもさくっと読めて、それなりに面白い。 アメリカの本家のやつは読んだことないけど、この先もたぶん、読まない気がする。 あんまり、リアル…

北欧旅行記2014その13 デンマークは、フレデリクスボー城!2

2014年の秋に北欧を旅したときの記録です。 今回は、デンマーク、フレデリクスボー城の続きと、水族館なり。 この回で、ようやく、旅行4日目を終えることができました。やったね。 さて、この日のスケジュール。 ・ホテル → 市庁舎前広場 → ストロイエ → コ…

『コロシアム』 土橋真二郎

土橋真二郎、好きなんだー。 お店で新刊を見かけたら、無条件で買ってしまう作家さんの一人。 デビュー作の『扉の外』から追いかけています。まあ、ところどころ、取りこぼしてるけど(笑) そして今回のやつは、イラストが白身魚さんで、かわいすぎるのであ…